波間知良子さん

なりたい気持ちを持ち続けること

  • 総合コース (現・基礎コース)
  • 日本デザインセンター
なりたい気持ちを持ち続けること
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受講したきっかけは。

もともと「言葉」が好きだったこともありますが、高校時代に何気なく読んだコピーの本がきっかけで、漠然と広告業界で広告をつくる人になりたいと思うようになりました。

大学3年の時にこれからどうしよう、と将来を考えた時も、その思いは変わらず胸の中にありました。講座のことは、雑誌「ブレーン」を読んで知っていて、広告をつくる人になるためには、と考えた時に、受講を決めました。

実際に受講してみて、感じたことは。

思ったよりも規模が大きく、人数が多いことに驚きました。自分と同じようにコピーライターになりたいと思っている人がこんなにいるんだなぁって。当時、学生だった私にとって、社会人の受講生もいたりする講座は、いつもと違う場所で、社会に触れられている気がして、最初は緊張しました(笑)。

また、そんな環境の中で、自分の書いた課題が読まれたり見られるのって恥ずかしいなと思いつつ、コピーライターという職業はそういうものなんだなって実感しました。後半の少人数クラス、中村禎氏(電通)が特に良かった。受講生同士で仲良くなれたし、課題もじっくり見てもらえることが逆に良い意味でプレッシャーになり、課題により真剣に取り組めました。

その結果、何本か「金のエンピツ」をもらうことができ、コピーライターに向いてなくもないのかなって少し自信をもてて、コピーライターを目指そうと思えました。

印象に残っている講義は。

1つは、佐倉康彦さん(ナカハタ)の講義。講義の最初に「コピーって何だと思う?」という質問を全員にされて、芸術・感性などアートに近い、というような回答をしました。みんなの回答を一通り聞き終わった佐倉氏は、「コピーをみんなわかっていない。コピーはビジネスだ。 商売だし、モノが売れなければ意味がない。ちゃんと目的があって、うまいことを言って喜んでいるだけでは全然ダメ。」と仰っていたことに衝撃を受けました。

2つ目は外資系広告会社の講師の方の、クリエイティブブリーフや「広告は論理である」という講義です。ターゲットや競合を分析し、言うべきことをつくって、それを全員で共有することまでじっくりやって、そこからクリエイティブはジャンプする。そういった論理的な広告プロセスがあるからこそ、海外の広告のようなシンプルだけど強い表現、言葉は通じなくても伝わる表現ができる。感覚ではなく、まず理屈や論理でできなければいけないことを学べたのがすごく印象に残っています。

講座に通う前は、コピーは感覚的なもの、名言や格言に似たようなものだと思っている部分があり、甘い考えを持っていました。講座に通って、広告はビジネスだし、お金の責任もある、また、論理で作っていって、それがあってからこそ人の気持ちを動かすものになる、ということがわかりました。

今の仕事で役に立っていることはありますか。

1つは、受け手の視点のことを第一に、受け手のことを全力で考えること。現在の職場は周りがデザイナーばかりなのですが、だからこそ自分がコピーライターという立ち位置にちゃんといて、「普通の人はどう思うか」ということ忘れずにいなければと思っています。

2つ目は、コピーをたくさん書く、ということ。どの講師の方も仰っていて、それが染みついていて、強迫観念的にどんな仕事でも、「たくさん書くこと」を続けています。(笑)

3つ目は、友達がたくさんできたこと。講座に通ったことで、同じ目標を持って頑張っている友達ができた。今でもたまに会って、話をしたりすると、刺激をもらえたり、仕事に対するモチベーションにつながっています。講座に通わなければなかったな。

コピーライターになってみて感じたことは何ですか。

コピーライターって一人では何にも出来ないなと感じています。デザイナーのようにかたちにはできないし、ワードで打ち出していいなと思ったコピーでもレイアウトしてみると全然違うことも多いし、コピーの上手いデザイナーもいるし、ともすればしゃべっているだけの人になってしまう時もある。

ただ言葉を投げるのではなく、デザインや写真をちゃんとわかって、ヴィジュアルのイメージまできちんと持って、広告全体を作れる人になりたいし、ならなければと思います。一方で、やっぱり言葉のプロとして、言葉で広告をひっぱっていきたい。

言葉で定着への道筋をつくるような役割、デザイナーにも信頼してもらい、やっぱり必要だよねと言われる存在に、コピーライターは自分でなっていかなければいけないと感じています。

コピーライターに向いている人はどんな人だと思いますか。

しつこい人。コピーライターに向いてる人っていうと、面白いことを言える人、ムードメーカーとかってイメージがあるかもしれませんが、それは重要なことじゃないと思う。自分が納得できるまでしつこく考え続けられること。

自分が納得できるまで妥協せず諦めず粘り続けられる人が強いなって思うし、いつもどおりでいいやっていうよりも、もっと違う事できないかな、もっといい方法がないか、他にいい方向はないか、と探り続けられ粘り強さを持つ人が向いているんだと思います。

これからの抱負を聞かせてください。

今の仕事のほとんどが特定の企業のものばかりなので、他の業界や色々な媒体の仕事をしてみたいです。

また、ちゃんと自分で作った広告で、お金の責任を果たし、世の中を動かせるコピーライターになりたい!あとは単純すぎるかもしれませんが、世の中をドキドキさせたり明るくするような広告をつくりたいですね。広告は世の中を元気にするもの。そこに役立ちたいと思っています。

受講を検討している方へのアドバイスをお願いします。

コピーライターに興味があって、受講を迷っているんだったら、絶対に通った方がいいと思います。私もそうだったんですが、学生の時に思っていたコピーのあり方・考え方って、大抵間違っています(笑)。

それを知るには良い場だし、知ってがっかりするのではなく、もっと楽しくなるはずです。講座ではコピーの「書き方よりも考え方」を学ぶ場で、モノの見方・考え方は、広告業界ではなく別の業界や業種でも絶対に役に立つものだと思います。

また、社会の第一線で活躍している人に入れ替わり立ち替わり話が聞けるのはほかにないので、それだけでも勉強になります。人もいっぱいいるので、思ったほど目立たないし、いろんな人がいて、本気でコピーライターを目指す人もいれば、カルチャースクールのノリでいる人もいる。

私も最初はかなりビビっていましたが、安心して受けられますよ。それくらいの勇気を出して損はないと思います。

これからコピーライターを目指す方へメッセージを。

あきらめないでください。最近すごく思うんですが、コピーライターになるのは難しい難しいとよく言われるけれど、講座の仲間がコピーライターになった、という話を結構聞いたりします。

なれていない人との差はなんだろうって思ったら、講座の成績ではなくて、コピーライターになることを諦めているかいないか、もうちょっとのところを粘れているかいないか、そういうところが多い気がするんです。なりたい気持ちを持ち続けているのがすごく大事なんだなって思います。

広告賞受賞の経緯について

会社の方針として、入社3年目までは必ず出す、というルールがあるんです。けれど朝日広告賞の作品制作期間となる12月~1月は毎年仕事の忙しい時期と重なっていて、1年目は出せず、2年目は提出はしたけどあまり納得できるものではなかったんです。3年目を迎えた今年は、たまたま時間的にゆとりができたことで真剣に取り組もうと思っていたところに、同期のデザイナーが同じ部署に異動してきたこともあり、一緒に作品をつくることになりました。

受賞した作品は、最初から考えていたわけではなく、コピーを書く時と一緒で、いろんな課題をウジウジと考えていて、没になったアイディアもたくさんあって。。。(笑)なかなか「これだ!」っていうのが出なくて、お互いにアドバイスしながらやっていて、最後の最後にたまたま私が撮った卒業旅行の写真をデザイナーに見せたのがきっかけで、これで作ろうか、って。写真を撮る時に意識はしていなかったけれど、たぶんそういう気持ちがあったから撮っていたんだろうなという思いをコピーにしました。

コピー「人がいちばんかわいい生き物」出品した後に、これで賞がとれなくても、これがつくれたからいいやって思えた。それほど納得のいくものができました。つくってよかったなぁって思っていたら賞がとれて。。。自分がホントに思っていることじゃないとウソになっちゃうし、ウソはキレイに言っても絶対に伝わらないという話を講座でも聞いていましたが、本当にそうなんだと実感としてわかりました。

広告賞受賞のメリット

自分が世の中を見ていて思ったことを表現し、そこに共感してもらえたのは、大きな経験になりました。ちょっと自信になりつつ、調子に乗ってはいけないと思っています(笑)。よく上司から言われるのは、この業界で自分の存在をアピールするには、賞をとるのがやっぱりまだ大きいということ。

これから実際の仕事に活かせたらいいなって思います。また、直接的なメリットではありませんが、講座を通じて知り合った仲間がすごく喜んでくれました。すごく嬉しかったし、これまで教えて下さった講師の方々にも少しは恩返しできたかなぁって思います。

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