河西智彦  (Tomohiko Kawanishi)

宣伝会議の講座には２～３回通っていました（半年間の講座を２～３セット、という意味です。のべ60万円ぐらい使っていたのですね。いまからでも割引でお金戻ってきませんかね、笑）。

というのも、入社時に制作職を志望していたものの適性試験に２度も落ち、 ７年もの間営業職だったからです。その７年間は、サッカーをしたいのに審判をしている歯がゆさがありました（とはいえ審判から見るサッカーがものすごく大切なことに後で気付きましたが）。

当時、何セットも講義に通ったのは「僕が営業をしている１日ですら、同期のコピーライターや後輩のコピーライターはコピーや企画の力をつけている。じゃあ１年間でどれぐらい差がついてしまうのだろうか」という焦りからでした。

コピー講座やCMプランナー講座に通えば、毎週嫌でも書かされる強制力がもらえる。そうすれば同期や後輩のクリエイターとの差を少しでも縮められる。そう思ったからです。

結果的に、その判断が人生を劇的に変えてくれました。コピーライターになった日から今日まで、本当に仕事が楽しいです。何度生まれ変わってもこの仕事でいい。そんな人生が送れるとは思っていませんでしたね。きっとこの先の人生で大きな落とし穴が待っていると思うので、いまは偉そうにさせてください。

60周年、本当におめでとうございます。宣伝会議がなければ生まれなかった人生を歩むものとして、この文章を心からの感謝の代わりにさせていただきます。