安田健一さん

才能と信じるより訓練をする方が手っ取り早い

  • 総合コース (現・基礎コース)
  • コピーライター
才能と信じるより訓練をする方が手っ取り早い
  • 安田健一さん
  • コピーライター
  • 総合コース (現・基礎コース)

受講したきっかけは。

安田健一さんの作品大学時代にカンヌ国際広告祭の映像を見て、アイデアひとつでこんなに面白いものが作れるかと衝撃を受け、CMプランナーに憧れて広告会社に入社しました。CMプランナー養成講座に通おうとしましたが、当時は、クリエイティブ未経験者は受講できなかったので、基礎を学びに総合コースへ通いました。

実際に受講してみて、感じたことは。

コピーライターという職業は文才ではなく、人の気持ちをおもんばかる力や想像力を鍛えれば就ける仕事だと、講師の方々から聞けたことが一番大きかったです。「才能より訓練!」と自分に言い聞かせて受講していました。

受講時は事前に講師の方の実績やインタビュー記事を読んで予習し、講義後は「教わったことを1週間以内に仕事で実践する」というルールを自分に課していました。

印象に残っている出来事はありますか。

中村禎さん(専門コース)の授業で、深く考えずに書いたコピーを一発で見透かされました。「伝える意志がないなら、コピーなんか書くな」と。講座の課題だとしても、本気で指導していただいたことが凄く嬉しかったです。

広告の目的から考え、100本以上のコピーを書き、その中から選出したコピーが金のえんぴつ賞をもらえたときは嬉しかったです。

講座で学んだことは。

少人数クラスの東秀紀さんの授業で「ホンネ」の大切さを学びました。当時は理解しきれなかったのですが、言葉あそびや、強い単語に頼らないこと。コピーが達成すべき広告目的を考えること。

そもそも、この商品には広告が必要かな?くらいスタート地点から考えること。そして筋道を立てて考えたコピーに「でも、それって本音の気分とはちがうんじゃないの?」とツッコミを入れることも必要だと学びました。

前職を経験していたメリットはありますか?

外食チェーンの新卒採用広告で、それまで使用していた大規模なセミナー会場を使用せずに、自社店舗の厨房から客席までを利用した採用イベントを成功させて、クライアントに大変喜んでいただいたことがありました。

これは営業時代に培われた「プロデューサー視点で仕事する」という考え方があったからできたのだと思います。もし新卒1年目からコピーライターだったら、考え至らなかった企画だと思います。

転職活動について聞かせてください。

コピーライターとして転職したかったのですが、未経験だったので書類選考すら通りませんでした。その後、アートディレクター養成講座を受講した際、受講生の仲間が既に制作の現場で実績を積んでいるプロばかりでレベルの違いを思い知らされました。

とにかく早く制作の現場に出ないといけない、と強く思うようになり、コンサルティング会社のコピーライター職に応募し、制作職としてのスタートを切ることができました。

コピーライターになってみて感じたことは何ですか。

書くことより、深く考えることが大切、ということです。コピーライターになった頃は、経営理念や企業スローガン、商品名や新卒採用広告を手掛けていたので、経営者や開発者の方々、現場の営業マンなどへの取材が仕事のキーでした。

経営者の想いや苦労話、商品開発の過程を聞けることは個人的にもとても面白かったです。取材のネタが深ければ、素直で強いコピーが書ける、と鍛えられました。

コピーライターに向いている人はどんな人だと思いますか。

素直なひと。自分の無知さとか、弱いところとか、ケチなところと向き合える人のほうが、本音の気分を書けるんじゃないかと。ひょうきん者でなくてもよいですが、マイナスなことでもプラスに変換できる前向きなひとが、新しい視点を探せるのだと思います。それから、他人の企画を否定せずに「あと、こんな案はどう?」と次々に具体的な案を考えられる人ですね。

これからの抱負を聞かせてください。

商品に人格(キャラクター)やストーリーを作って商品と一緒に育てていくような、ブランドづくりをしていきたいです。そして、その企画の次回作を待ち望まれるような広告をつくりたいですね。

受講を検討している方へのアドバイスをお願いします。

受講して修了証をもらっても、コピーライターの免許がもらえるわけではありません。大切なのは講座や課題で何を考えて、それをどう使うか。受講時にコピーライターでなくても、講座で学んだことは、どんどん実践して行ってみてはいかがでしょうか。

これからコピーライターを目指す方へメッセージを。

キャッチコピーやネーミング、CMプランニングなどコピーライターの仕事はさまざまです。そして既に、広告外の領域に挑戦するコピーライターも数多くいます。脚本や番組企画、ウェブの世界でも言葉の力が求められています。

コピーを考える力を活かせば、世の中の色々なことをもっと面白く、もっとわかりやすくできると思います。一緒に世の中を盛り上げていきましょう。

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