自分を試してみる最高の場
- 総合コース (現・基礎コース)
- 電通
- 小野麻利江さん
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- 総合コース (現・基礎コース)
受講したきっかけは。
もともと広告が好きで、就活をひかえてコピーライターになれたらなと思いました。しかしそう甘くはないとも思っていたので、自分の適性を見極めるために大学3年の春に総合コース(現・基礎コース)を受けました。
実際に受講してみて、感じたことは。
何も知らない状況で講座に通うことになったので、最初は不安もありました。広告業界で働かれている方もいるということを聞いていたので、講座内容についていけるのかな、難しすぎないかな、と。いま思うと、何も知らなかったからこそ、講義内容、講師の方々のお話を、素直に全て受け止められたと思います。それは良かったなあと感じています。
印象に残っている出来事はありますか。
その時いっしょに赤字で書かれていた「このコピー、人を動かそうとしてる?」という言葉は、今でも自分でコピーを書いた後に、思い出す視点になっています。
大学生で受講して大変だったこと、良かったことは?
大学の友人たちが皆、授業にもバイトにもサークルにも有意義に時間を使っているのを見て刺激を受け、両立はきついかもしれないけど私もやってみよう、という感じでした。結果、学生のうちにプロの方々に会って業界の雰囲気を感じられ、とてもよかったです。
就職活動についてはいかがでしたか?
今思えばわがままですけど(笑)運よく内定がでたのですが、当時、入社後1年間はクリエーティブ配属は無く、1年目の最後にクリエーティブの選抜試験がありました。同期の1割くらいが合格するなか、その時も運よくなれまして。大喜びというか、ほっとしたという感じでした。
コピーライターになってみて感じたことは何ですか。
昔から、自分を良く見せるのは苦手なのですが、他人の魅力を紹介することは好きだったので、とても楽しいです。いいものが書けるまではすごくしんどいですが、見た人に「いいね」って思わせようと考えながら書いていると、どんどん楽しくなってくるので、逆に自分がコピーに日々救われているな、と感じています。
コピーライターに向いている人はどんな人だと思いますか。
同じ「何かを伝える」というのでも、自分のことを語りたい人、というより、他人のためにいい方向に価値を変えたいと思う人が向いていると思います。面白い視点で、そういうことを一生懸命考える人と、ぜひ一緒に仕事をさせていただきたいです。
これからの抱負を聞かせてください。
大きいキャンペーンも担当し始めたのですが、チームをまとめる言葉を組み立てる力がまだ弱いので、自分の書いたコピーを通すだけじゃなく、状況を整理して、みんなが納得できる合言葉を出すことを、これからもっとやっていきたいです。
受講を検討している方へのアドバイスをお願いします。
一方で、広告やコピーの世界だけに限定せずに、本を読んだり人の話を聞きに行ったり、ほかの世界もいろいろ見ることも大切だな、とも感じます。コピーライター養成講座も、あくまでそのひとつとしてうまく使われるといいのではないでしょうか。
これからコピーライターを目指す方へメッセージを。
私はマーケティングの部署からクリエーティブに移りましたが、もしそうじゃなかったら、クライアントさんの気持ちを本当に理解しようと努力しないまま、年次を重ねていたかもしれない、と思っています。
私の場合、コピーを考えることで、他人の人生や気持ちを、以前より深くおもんばかるようになれました。それはどんな仕事にもすごく役に立つことだと感じています。
最後に、TCC最高新人賞、おめでとうございます。
思えば2年前。コピーライターになって1年目の最後に新人賞に出品しようと思った時、作品がそろわなくて出せなかったんです。その時は泣いてしまうほど悔しかった。でもそれがきっかけで「自分がいいと思うものはみんないいと思うはず」というおごった考えがあったこと、そして、それが間違いだったことに気がついたんです。
それから、「自分の考えは、他人に分かってもらえない」と仮定して、「世の中がいいと思うことは何だろう」「人に良い結果をもたらすアイデアやコピーは何だろう」と追求するようになりました。そのころから、他人のことを思いやりながら考えることが、少しはできるようになったと思います。それは自分の中で大きかったですね。