受講生の中で一番面白くなかったら先はない
- CMプランナー養成講座
- 第16回フジテレビヤングシナリオ大賞グランプリ受賞
- 金子茂樹さん
- 第16回フジテレビヤングシナリオ大賞グランプリ受賞
- CMプランナー養成講座
受講したきっかけは。
講座を受講したことがある友人から、飲み会の席で「広告クリエイティブの仕事に向いているよ」と言われたことです。当時、28歳でフリーターという身分で、講座を受けたところで簡単にプランナーになれるとは正直思っていなかったのですが、時間がたくさんあったことと、自分が何をしたいのか毎日考えていたので、通ってみようかなと。今思うと、薦めてくれた友人が、何を根拠にそう言ったのか、聞いてみたいのですが。
実際に受講してみて、感じたことは。
講義では毎回課題が出題され、提出したものを講師が講評していくのですが、この年齢になって、誰かから課題を与えられるということはほとんどないじゃないですか。それが新鮮でしたね。それに、一つの課題で、人によってこれほどまでにとらえ方が違うんだな、ということが発見でした。
受講生にはプロ・アマ問わず色々な人がいましたが、この中で一番面白くなかったら先はない、という思いで課題に取り組んでいたことを覚えています。実際は、今回は面白いのができたと思っても、講師の方に評価されないことも多かったですが。でも講師からその理由を聞くと非常に明快で納得していました。
いまでも忘れられないことがありまして、ある講義で、「絵だけで伝わる企画を考える」という課題が出題され、受講生の一人が血で課題を書いてきたのです。人に印象を与えるためにここまでの選択肢があるんだということに衝撃を受け、負けたと思いました。
印象に残っている講義は。
特に印象に残っているのは箭内道彦さんですね。箭内さんの講義を受けてなかったら、(グランプリを受賞した)シナリオ大賞に応募していなかったです。当時、箭内さんがフイルムフェスティバルの審査員をしていて、受賞する作品と落ちる作品の違いについて話してくれたことや箭内さん独自の表現で語られるCM 企画の考え方を聞いた時に、すごく納得して、そういう視点で書いてみようと、思いついたようにシナリオを書いたら大賞とっちゃったというわけです。あの講義を受けていなかったら今の自分はありません。
でも他の講師陣もすごくて、それまで自分がうまく言葉にできない、いいなと思っていたことを、講師の方は明確に説明してくれる。お金を払う価値ある人たちが教えてくれるのでお得です。
講座ではどのようなことを学びましたか。
ものをつくりたいと思っていて、それを仕事にしたいと思っている人は少なからず自分のつくるものが面白いはずだと思っている。それが実は独りよがりだったということに気付くんですよね。自分の感覚で面白いと思っているだけで、どうしたら人が面白いと思ってくれるのか、注目してくれるのかという視点がないですよね。講座を受けることによってそこの視点はすごく養われる。
自分の場合、鼻っ柱が強くて、独りよがりで、意気揚揚としていた男が、講義を受けていくうちにいろんな見方を学び、成長したという感じですね。
シナリオ大賞を受賞した作品も、箭内さんの講義の翌日からシナリオを考えはじめたのですが、自分と同世代の一切ドラマを見てくれない人たちがどうやったらチャンネルを回してくれるのか、最初の5分を見て飽きさせないためにはどうすればいいか、という視点でずっと考えてつくりました。そういうことは全部受講で学んだと思いまう。
受講を検討している方へのアドバイスをお願いします。
いま行き詰っている人にも、自信を持っている人にもどちらにも効果的だと思います。