本当に自分のやりたい仕事だった
- 総合コース(現 基礎コース)2004年修了
- 木村文章店 コピーライター
- 木村吉貴さん
- 木村文章店 コピーライター
- 総合コース(現 基礎コース)2004年修了
受講したきっかけは何ですか?
フリーランスの放送作家として活動していたのですが、実力不足から、なかなか思うような収入が得られずにいました。アルバイトをしてどうにか生計を立てる状態だったので、ほとんどフリーターですね。当時付き合っていた女性、今の奥さんですが、彼女と結婚の話も出始めていたし、20代も後半になって年齢的な焦りもありました。そろそろ浮き草生活にピリオドを打たなければと思っていた矢先、部屋を整理していたら大学時代に挑戦した広告賞の作品が出てきたんです。
作品自体は取るに足らないものでしたが、大学時代にいくつかの職業に興味を持つ中で、コピーライターにもあこがれていたことを思い出しました。浮き草生活から足を洗うにしても、自分のやりたい仕事で食べていきたい。文章、言葉を扱うコピーライターになりたい。そんな思いが日増しに強くなり、「人生を変えるにはこれしかない!」との気持ちで受講を決めました。ただ、当時は貯金が一銭も無かったので、まずは受講料を貯めるべく、夜間のアルバイトを始めることが最初の一歩でしたね。
実際に受講してみて感じたことは?
ああ、ダメだわ自分、と強烈に思い知らされました(笑)。まがりなりにも放送作家として文章を書いたり企画を考えたりしてきたし、コピーなんて簡単に書けると思っていたんです。他の受講生たちに対しても、「こっちは放送作家経験があるから、コピーライターの下地はできているのさ」なんて、下に見るような部分も当初はありました。ところが、受講を重ねるうち、これが完全に勘違いだったと気付かされたんです。自分自身が、すごく恥ずかしくなりました。
同時に、コピーの基礎や面白さがどんどんわかるようにもなっていきました。毎週必ず彼女とデートをしていた土曜日の受講でしたが、正直、デートよりも講座を受ける方が楽しくなっていましたね。彼女とモメることは増えましたが(笑)。
どのような転職活動をされましたか?
講座を修了したからといって、自動的にコピーライターになれるわけではないことは、もちろん承知していました。当時、すでに20代も後半。それでいて、コピーライターどころか広告業界での実務経験すら無し。人生を変えるために受講したのだから、もうなりふり構っていられないという気持ちでしたね。
迷惑に思われるかもしれないと危惧しつつも、講座受講時の担当者の方に転職の相談をさせていただきたいと、宣伝会議に押しかけました。そこで紹介していただいたコピーライターの求人に挑戦してみたら、運良く採用されたんです。もう本当に、コピーライターの道に通じる扉を、自分の手で無理矢理にこじ開けたという感じでしたね。
講座で学んだこと、コピーライターになって活きたことは何ですか?
大げさではなく、受講内容のすべてが現在に活きています。もし、受講しないままでコピーライターの求人に挑戦していても、まず採用されなかったでしょう。万が一採用されたとしても、長続きはしなかったかもしれません。何しろ、受講前はものすごい勘違いをしていたわけですから(笑)。一流のコピーライターである講師の方々のお話、課題に対する評価、そして大いなるダメ出しと、すべてが血となり、肉となって、今こうしてコピーライターとして仕事ができているのだと実感しています。
コピーライターに向いている人はどんな人だと思いますか?
やっぱり、普段から言葉を大切にしている人ではないでしょうか。言葉をうまく使うことで友達を笑わせたり、好きな異性に良く思われようとするタイプの人。言葉巧み、というと、なんか悪い印象を受けますが(笑)。僕は子供の頃から自分に自信の無い、コンプレックスの塊でしたが、言葉の力を使って笑わせ、楽しませることで仲間の輪が広がっていったんです。そういう意味では、言葉の大切さを身に染みて理解していたのかもしれません。そうして、今も言葉を大切にできているからこそ、コピーライターの仕事が続けられているのだと自覚しています。言葉を大切にし、楽しみ、愛する人は、コピーライターとして働く喜びも実感しやすいと思います。
これからの抱負を教えて下さい。
今は地元・鎌倉を拠点に、湘南エリアの地元密着型コピーライターとしての活動を強化しています。“町のコピー屋さん”みたいな立ち位置で、地元の経済と文化を盛り上げていけたらと考えています。
他に、一般の方々に向けた「キャッチコピー無料提供サービス」という事業も展開しています。日常生活で「こんなことが言いたい!」「もっとうまいこと言いたい!」と思うことって、結構あると思うんです。その手助けになれるようなことがしたいと思ったんです。それによって世間にコピーの面白さや重要性の認識が広まり、企業も再び広告・コピーに目を向けてくれるようになれば、広告業界がまた盛り上がっていくのではないか。その一助に微力でもなれたらと思い、草の根活動の意識で一般の方々に提供しています。
受講を検討している人へメッセージをお願いします!
検討されているならば、もう迷わず受講されることをおすすめします。受講すれば、コピーライターとしての基礎的な力が確実に身に付くし、将来コピーライターになるかならないかの、大きな判断材料にもなります。
僕は受講前、この講座を修了したら大手広告代理店に入って、スタークリエイターになって、有名になって…という夢を抱いていました。けれど、そういう道ばかりがコピーライターの道ではないのだと思うようになりました。
自分が暮らしている地域のために、地元が活性化していくために、コピーという側面からお手伝いしていく。コピーの専門家として、地域を支えていく。そんな道だって、あるんです。
コピーライターは、まだまだ多くの可能性を秘めた職業だと思います。自分次第、アイデア次第で、様々な活躍の場を生み出していけるはずです。そのためにも、コピーを学べると共に、コピーライターそのものについてもしっかり学べるこの講座は、間違いなくメリットがあると断言できます!