自分の企画が褒められる快感が衝撃的
- 総合コース (現・基礎コース) 2004年春
- オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパン コピーライター
- 杉山元規さん
- オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパン コピーライター
- 総合コース (現・基礎コース) 2004年春
受講したきっかけは。
企画する仕事がしたくて、最初はTV局に入って番組を作りたいと思っていました。それで大学生の時、TV局でアルバイトをしてみたのですが、中に入って現実を見てみると、テレビ制作は歯車の一部にしかなれないように感じてしまって、興味を失ったんですね。それで企画ができる広告の仕事に興味が移ったのがきっかけで、受講を決めました。講座のことは、宣伝会議賞に応募して知っていました。
実際に受講してみて、感じたことは。
講座の前半の課題では、毎回すごく自信があったのですが、いっこうに金の鉛筆をもらえるトップ10に入れず、ショックを受けました。自分が面白いと思って書いたものと、相手に伝わるものには大きなギャップがあったんですね。そのことに気付きました。それと、講師の方はみんな講義をしていてもすごく楽しそうで、広告の仕事って楽しいんだろうなと感じていました。
印象に残っている講義は。
「クリエイティブブリーフ」の狐塚康巳さんの講義ですね。初めて海外の広告を見て、こんなにもアイデアが溢れていて、心が動く広告があるということを知りました。また、この講義で出した課題が1位になり、初めて金の鉛筆をもらうことができたのですが、自分の企画が褒められる快感が衝撃的でした。1位の発表前に、会場が騒然とするほど大きな地震が起きたのですが、自分にとって地面をも揺るがすほどの大きなターニングポイントになりました。
今の仕事で役に立っていることはありますか。
講義で企画を褒められた時の嬉しい気持ちや、伝わらず無視されたときのさびしい気持ちが今でも心に沁みついていて、企画を考えるときのモチベーションになっています。教室にいる100人の生徒の反応や、講義後の懇親会で「企画よかったね」という言葉から広告の大切な価値を学び、世の中から無視されない広告を作ることをいつも心がけています。
大学と講座の両立は大変でしたか。
とにかく講座最優先でした。受講料も自腹で払ってましたし。大学はどうしても出なくてはいけない講義のときだけ行っていましたが、その時も課題を考えていました。とにかく、結果を出せばチャンスに出会えると信じて、課題で1等賞になることしか考えていませんでした。だから両立しようなんて気は特になかったです。
就職活動について聞かせてください。
講座がすべて終わる頃、オグルヴィCCOの小田桐昭さんに声をかけていただいてオグルヴィ主催のクリエイティブ・スクールに通い、そのまま入社しました。 1年目からクリエイティブの仕事ができること、アイデアを大切にする姿勢、海外との距離が近いことなど、自分が求める環境が揃っていたため、迷わず入社を決めました。他の大手広告会社は受けていません。
コピーライターになってみて感じたことは何ですか。
講座の課題では主にコピーを考えることが中心でしたが、仕事ではとにかくアイデアありき。実際、僕の場合、ただ文章を書くだけという仕事は皆無に等しくて、いつもアイデアを考える仕事をしています。
コピーライターに向いている人はどんな人だと思いますか。
この仕事をやりたい、好きと思っている人ならどんな人でもなれると思います。オンとオフが一緒になっているので好きじゃないとやれないということです。
これからの抱負を聞かせてください。
いつかシルク・ドゥ・ソレイユの企画・演出をやってみたいです。シルク・ドゥ・ソレイユは、言葉をほとんど使わずにテーマやストーリーを伝え、世界中の人の心を動かして楽しませています。究極のコミュニケーションを体現しています。ラスベガスやフロリダまでショーを見に行くほどハマっていて大好きなんです。
受講を検討している方へのアドバイスをお願いします。
やってみなければ、チャンスにも出会えません。迷っている時間がもったいない。やってみて違っていたとしても、自分がやりたいことじゃないことが分かってよかったねってなりますから。
これからコピーライターを目指す方へメッセージを。
活躍しているコピーライターは、忙しいといいながらも、どこか嬉しそうでキラキラしています。こんな仕事はそうそうないと思います。いい仕事です。